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燃料電池車なだけじゃない! 新型 ”MIRAI”に試乗しました [車]

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燃料電池自動車なだけでなく、クルマの質がアップ!。新型「MIRAI」に試乗しました。

ガソリンではなく水素で走る燃料電池自動車「MIRAI」ですが、初代にはなんと3回も試乗していました(^^;)。
DSC00317.jpg 2014/12/19
一体どんなクルマなんだ? 燃料電池車「MIRAI」に(同乗)試乗しました
DSC00777.jpg 2015/02/07
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DSC02321.jpg 2015/07/06
一般道だとどうなんだ? 燃料電池車「MIRAI」に(公道)試乗しました
初代はまだ若干実験的要素があった感じもあり、メガウェブでの試乗も段階を踏んでいましたし、ましてや店舗での試乗は発売から半年以上過ぎてから、しかも持ち回りという「希少車種扱い」でした。

しかし、2代目となった新型「MIRAI」は、デビューして早々ディーラー展示車が多数目撃され、ほどなく試乗車も登場という感じで、実験から販売へ完全に舵を切った感じです。

TVK制作の番組「クルマでいこう」では、2021年3月14日タイムリーに新型「MIRAI」の試乗レポートを放送。
2021/3/14(#671) トヨタ MIRAI|クルマでいこう!ENGINE FOR THE LIFE
この番組に出演しているモータージャーナリストの岡崎五朗さんは、番組中に新型「MIRAI」を購入したとさりげなく発表!?。外車を多く乗り継いできた彼が買ったと言うんだから、出来が悪いはずがない・・・かな(^^;)。

こうなって来るとどうしても乗りたくなるもの。コロナによる緊急事態宣言の影響からメガウェブでの試乗の出来なくなっているので、試乗車の置いてあるディーラーに行ってみようかと思案していましたが、いつもお世話になっている「トヨタモビリティ神奈川 港南店」の展示車にいつの間にかナンバーが付いてる!。これは試乗させてもらうしかない!と出かけてきました(^_^)。

試乗車は「G“Executive Package”」。
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カラーは「プレシャスホワイトパール」。税込み55.000円のオプションカラーです。
燃料電池自動車だけに、マフラーは見えないです。

フロントシートはこんな感じ。
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内装カラーはブラック。注文時にホワイト&ダークブラウンを設定する事も出来ます。

運転席に座ります。
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グリップの部分は「LEXUS UX」↓と似てますね。
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メーターはフル液晶。パワーボタンを押すとロゴが出て・・・。
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センターの大画面に向かって「シュワーン」とアニメーションが走り(写真は撮れません)メーター表示になります。
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こちらがセンターにあるワイド12.3インチディスプレイ。
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これはハリアーの大画面版と同じサイズですね。
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センターコンソール。
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プリウスPHVの大画面はイイのですが、エアコンの操作をするのにわざわざ画面を切り替える必要があり使いづらい。新型「MIRAI」は物理スイッチが並んでいるので、空調の操作はこっちの方が使いやすいと思います。

では試乗です。例によって「トヨタモビリティ神奈川 港南店」の試乗コースはまず最初にキツイ坂道を上るのですが、立ち上がりから300N・mのトルクを発生するモーター駆動だけあり、かなり重い約1.9tのボディ+3人乗車ながら軽々と登っていきます。

アクセルを踏んで加速していく時に「ブォーーー」という聞いたことがない音が聞こえる?。これは「アクティブ・サウンド・デザイン」という機能だそうで、スイッチをONにすると聞こえる加速感を表している音らしい。私は逆に静かな方がイイので、途中でスイッチを切っちゃいましたが(笑)。

次にわざと路上のマンホールを踏んでいくと・・・なんとショックをほとんど感じず、とてもなめらかに走り抜けていきます!!。それはもう極上そのもの!!。今まで「トヨタモビリティ神奈川 港南店」で試乗したトヨタ車の中では「一番」じゃないでしょうか。

履いているタイヤは235/55R19のブリヂストン「TURANZA T005A(トランザ)」。
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新型「MIRAI」はZグレードの場合オプションで20インチタイヤを選ぶことが出来ますが、乗り心地を考えたら絶対この19インチがお勧めです。まるで空飛ぶ絨毯の様な(イメージです)乗り心地を味わえます!。

今回リアシートチェッカーの妻が同乗しています。
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リアもフロントと同様に極上の乗り心地だったそうです。
シートは定評あるボルボのシートがやや硬めなクッションで体をホールドする感じと比べて、新型「MIRAI」は柔らかめなクッションを使っているのに体はしっかりホールドしている感じとの事。形状はバケットの様に見えますが、座ってみると窮屈ではなく適度なホールド感。しかも振動は伝わってこない(と言うかクルマ自体が振動をきっちり吸収してる)。

ただし乗り込むときは天地が狭くて頭がぶつかった!。妻は身長それほど高くないのですが、それでもぶつかるのですから、開口部は思った以上に狭そう。また、乗り込むと天井が低く感じられたそうで、この辺は旧型に比べて65mmも低くなっているのが影響しているんだと思います。
トヨタ MIRAI | 新旧比較 | トヨタ自動車WEBサイト
あと、「G“Executive Package”」以上に標準装備のセンターアームレストに感動したそうで、スイッチ部は通常ブラックアウトしているのですが、パワースイッチを押すと透過照明で浮き上がり操作する未来感。カップホルダーも収納状態から出てくるときの動きが上品。肘置きのクッションも柔らかくて気持ちいい。
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後席に座っている間は、肘置きに腕を持たれかけ「殿様状態」でくつろいでいたそうです(笑)。
ちなみにこの写真だと表示が出てませんが、リアシートにもヒーターとベンチレーションが付いてる!!。こりゃもうリアシート快適過ぎじゃないですか?。

ではまたドライバー目線に戻りましょう。
走っていて素晴らしいのは、まず音が静かすぎる事。プリウスPHVをモーター走行で走らせると当然静かなのですが、新型「MIRAI」は静かさの次元が違います。
この静かさに加えて、どんな路面も滑らかに走ってしまう足回りのすばらしさで、これはもうホントに運転していて極上の感覚です。最近売れなくなったクラウンはSUVになるとか言われてますが、その前に新型「MIRAI」の様な走りを身に付けるべきでしょう。個人ユーザーだけじゃなく、法人や個人タクシー需要の多いクラウンに一番望まれることは、静かで極上な乗り心地じゃないでしょうか。セダンが売れないのではなく、購入層の若返りを図るためニュルで走りを確認したなんて言ってるクラウンの方向性が、ユーザーの望みから離れてしまったのが、売れなくなった原因だと私は思っています。

おっと新型「MIRAI」でしたね。この車は燃料電池自動車=モーター駆動なので、エンジンから来る余計な振動がない。趣味の車としてエンジン音や振動を好む人は居るでしょうが、新型「MIRAI」の極上な乗り味は、誰もが納得の良さだと感じられると思います。

ちなみにフルスロットルで加速すると、300N・mを発生するトルクとモーター駆動のレスポンスで、なかなかのダッシュ力なのですが、さすがにかなり重い約1.9tのボディなので、特別早いって感じではないですね。

次はクルコンチェック。
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画面では55km/hにセットされていて、当然電動パーキングなので停止まで制御します。
今回は信号待ちで前の車が居たのが1回しかなく、追従制御チェックが1回しかできませんでしたが、信号青で再スタートする時にアクセルオンで解除すると、以前よりやや早く加速体勢に入ってる様な?。これはあと数回確認がしたかった。

ステアリング制御も確かめましたが、こちらも以前より違和感が減って制御が良くなった?。今まではステアリングを強めに戻しユラユラする場面がありましたが、新型「MIRAI」の制御はより滑らかな感じがしました。しかしこれも、短時間の試乗なので、もう少し長く走って確認したいところです。

と言う事で試乗終了。
いつもの様にトランクを開けてみます。
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リアシートとトランクの間に駆動用バッテリーなどがあるので、トランクスルーはできません。

ドアトリム。上がフロント、下がリアです。
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当然の様にどちらもソフトパッド+ステッチ+メッキ加飾。高級感バッチリ。

この角度からリアシートを見ると、バケット形状になってるのがわかります。
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リアシート用空調アウトレット+USB充電ポート+1500WのACコンセント。
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リアの足入れ性はまぁまぁってとこでしょうか。
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ドアのヒンジは鋳造。
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欧州高級車やレクサスなどにはありますが、トヨタブランドではちょっと見たことありません。
ドアの開け閉めにもこだわるからこその採用でしょう。

フロントシートの撮影をしたのですが、ドアキャッチに注目。
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ドアキャッチにプラスチックのカバーが。これも安い車には付いてません。

ボンネットを開けると・・・カバーしかない(+_+)。
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ボンネット裏についてるシール。
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これは水素タンクの使用期限ですが、15年使えるみたいですね。

再度外観。
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イヤなかなかカッコいいじゃないですか!。

と言うことで、新型「MIRAI」の試乗レポートでした。
この車、とにかくユーチューブの試乗レポート見てると誰もが大絶賛なんですよ。しかも購入してる人も多数って感じなので、きっとホントにイイ車なんだろうなと期待して試乗しましたが、正直言って期待以上でしたね!!。
私が子供の頃から理想としていた車は、静かで振動が少なく、乗り心地は極力なめらか。なのですが、新型「MIRAI」はまさにこの理想通りの出来なのです。
ネックはまず車両サイズ。さすがに全長約5m、全幅約1.9mはデカい。
次に価格が700万円オーバーな事。こちらは補助金含むとクラウンレベルまでダウンするみたいですが・・・。
最後のネックは水素インフラ。高速にステーションがない現状だと、九州まで帰る事が難しい。ちなみに走行コストですが、クルマでいこうのMIRAI試乗レポートによるとガソリン車の8km/Lレベルだそうな。これは、今どきの同クラストヨタハイブリッド車の燃費に対して約半分くらい。つまり走行コストはハイブリッド車の倍って事になりますね。

色々ネックを書きましたが、逆にこのネックが無くなれば欲しくなる位イイ車でした。ネックが無くなればなぁ…ってまだハードル高いですが(^^;)。
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この車はクラウンオーナーに試乗してもらいたいですね。水素インフラが何とかなるのであれば、クラウンに乗るより新型「MIRAI」の方が満足度が高いと思います。


◎新型MIRAI発表会

◎2021年の試乗履歴
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2020-2021イヤーカー、新型 ”レヴォーグ”に試乗しました
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新「ニッサン」ロゴ第一弾、新型 ”ノート”に試乗しました
過去の試乗履歴はこちらから↓
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2020年「試乗しました」リンク集まとめ(久々のトヨタ製スポーツカー! ”GR YARIS”に試乗しました)
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しのぴん「試乗しました」勝手に(?)人気アワード2013

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コメント 16

らしゅえいむ

今回も知りたいところにすぐに届くレポートで
読んでいて楽しかったです
いい車ですね
これも4人乗りですか
PHVは5人乗りに戻したのに・・
水素ステーション 充実したら
買いたいです
by らしゅえいむ (2021-03-17 00:32) 

しのぴん

らしゅえいむさん、コメントありがとうございます。
コメントでお褒め頂き、励みになります!
新型MIRAIは5人乗りで、立派なアームレストは格納できます。
プリウスPHVと同じで、5人乗りにしたかったようです。
我が家の近所には水素ステーションが1か所ありますが、もっと増えてくることを期待しましょう!。
by しのぴん (2021-03-17 06:34) 

an-kazu

ドアキャッチついていると、音の質が向上しますからね〜


by an-kazu (2021-03-17 07:43) 

たくや

水素っていくらぐらいするのかな?
確かにMIRAIは評判いいですよね~

by たくや (2021-03-17 09:04) 

newton

これは以前から注目していた車でした。試乗できたとは羨ましいです。車両価格も補助金をもらえても高いということと、水素スタンドが我が家の近くにはない(全国的にも・・・)のが大きな欠点ですね。旅行はまだしんどいですね。
by newton (2021-03-17 13:58) 

かずい

これはすごいですね!社有車、社長専用車とかでLSをよく見かけますが、MIRAIだったら対外で気にもウケがいいし、企業イメージもよくなりそうですね。おもてなしも完璧のようですし!

いいなぁ。乗ってみたい!
by かずい (2021-03-17 19:55) 

しのぴん

an-kazuさん、コメントありがとうございます。
安い車には付いてませんからね(^_^)。
by しのぴん (2021-03-17 22:33) 

K

おじゃまします
水素っていうと、昔の飛行船の大爆発なイメージもあるんですが^^;、その辺はどうなっているのかな、、、。
MAZDAのハイブリッドでも水素使うのがあったように記憶していますが、その後立ち消えちゃったようですし、あんまりいいイメージが^^;;;。
MIRAIに乗ってみれば、そのあたりのネガなところが吹っ飛んじゃうのか、気になるところです^^♪。

by K (2021-03-17 22:37) 

しのぴん

たくやさん、コメントありがとうございます。
水素の値段は税込み1,100円/kg程度で、満タンにすると5kgぐらい入って500km程度走れるみたいです。
なんだかピンときませんね(笑)
by しのぴん (2021-03-17 23:01) 

しのぴん

newtonさん、コメントありがとうございます。
確かに高いし水素ステーションは少ないし、まだまだではありますが、EVの充電時間を考えると水素アリだな~と思います。
by しのぴん (2021-03-17 23:04) 

しのぴん

かずいさん、コメントありがとうございます。
社有車や社長専用車は、LSからMIRAIにした方がイイですよ!。プラットフォームはLSと同じなので、乗り換えても十分納得の走りだと思います。
試乗車は思った以上に配備されてる様なので、意外と近場のディーラーにあるかもです!。
by しのぴん (2021-03-17 23:07) 

しのぴん

Kさん、コメントありがとうございます。
おっしゃる通り水素は扱いを間違うと危険なので、MIRAIの水素タンクはとんでもなく頑丈な様です。
マツダの水素ロータリーは開発凍結してる様ですが、その原因をこちらに書いていました。
https://bestcarweb.jp/feature/column/212617
by しのぴん (2021-03-17 23:15) 

ネオ・アッキー

しのぴんさんおはようございます。
新型MIRAIに試乗とは、うらやましい限りです。
水素エネルギーの実用化も、そう遠くないと感じます。
by ネオ・アッキー (2021-03-18 06:54) 

starwars2015

水素ステーションが普及しないと、選択するには難しいですね。
by starwars2015 (2021-03-18 20:49) 

しのぴん

ネオ・アッキーさん、コメントありがとうございます。
新型MIRAIは、これに乗れる人が羨ましいと思える出来でした。
いつか水素エネルギーの車に乗りたいですね!
by しのぴん (2021-03-18 22:18) 

しのぴん

starwars2015さん、コメントありがとうございます。
水素ステーションはこれから増えていくようなので、期待したいですね。
by しのぴん (2021-03-18 22:38) 

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