VW「up!」の電動化バージョン 「e-up!」に試乗しました [車]
VWのシティコミューター「up!」を電動化した「e-up!」に試乗しました。
EVの市販モデル、徐々に増えてきました。しのぴんもこれまで「日産リーフ」や「i-MiEV」や超お高い「テスラ Model S」などに試乗した事があります。
そして今回のお題は「e-up!」ですが、実は受注開始が2015年2月1日からで日本国内ではまだ発売されていないのです。
そんなクルマにナゼ試乗出来たのかと言うと、2014年11月27日にグランドオープンした「藤沢スマートタウン」に入っている「湘南T-SITE」とVWのコラボで「Volkswagen e-driving」という2015年2月15日までの期間限定イベントが行われていて、そこで「e-up!」に乗ることが出来るのです。
「e-up!」は2月以降になればディーラーにも徐々に配車される様ですが、今のところこの車に乗れるのはココだけです(^。^)。
って事で「藤沢スマートタウン」に到着。
ここの駐車場、1時間は無料ですがそれ以降は1時間400円(買い物優待はアリ)なんだそうな。
クルマじゃなきゃあまり便利ではない場所の割には駐車料金がお高い気がするのは自分だけでしょうか・・・。
「湘南T-SITE」の蔦谷書店。
「TUTAYA」って書いてないところがオシャレですな。
おっ、ここが期間限定で実施されている場所かぁ。
「e-up!」がずらっと並んでいます。
ただ、試乗の稼働率の割には車の台数が多い様な(^_^;)。
中に入るとこんな感じ。
積み上げているのは木製のパレットですかね?。
試乗受付の場所にはこんなディスプレイが。
ナルホド、これを装着して脳波を測るんですね。
アテンダントの方に案内され試乗車へ。
我々が試乗するのは4号車ですね(^。^)。
では試乗車に乗り込みます。
内装はガソリンの「up!」とあまり変わらないのかな?。
メーター回りはこんな感じ。
ガソリンの「up!」は左がタコメーターですが、「e-up!」はエネルギーメーター(って名前なのかな?)になってます。
シートポジションの調整をしてステアリングを調整しようとしたら・・・「e-up!」はチルトしか出来ない様です(+_+)。
センターコンソールにはモニターが。
これは標準装備だそうです。画面はパワーフローになっていますが、これで何が出来るのか深く聞くのを忘れてました(^_^;)。
ダッシュボードにはi-Phoneを装着。これがヘッドギアからの情報を収集する様です。
ダッシュボードセンターのコントロールスイッチ類。
中央左右に付いているシートのカタチが描かれているボタンはシートヒーター。EVにはシートヒーターが必須ですよね!。
試乗スタートする前に同乗したアテンダントの方から回生ブレーキやドライビングプロファイルなどの説明が一通りあり、これらの動きを試乗中に確かめてみましょうとの事。
では試乗スタート。まずシフトレバーを「D」にセレクトします。
「e-up!」はこのシフトレバーを「D」の位置で左右に動かすことで回生ブレーキの効きを変えることが出来るそうです。
そして真ん中の「ECO」「ECO+」と書かれたボタンがドライビングプロファイルの変更ボタン。
「ECO+」にするとエアコンまで止めてしまうそうな!。
ここでの試乗は「藤沢スマートタウン」内の特設コースを2周するのですが、まず最初は回生量が一番最大となる「B」に切り替えて運転して下さいとおっしゃる。そして、最初のパイロンの位置で「アクセルから足を離してみて下さい」・・・すると強めの回生が効いてブレーキを踏まなくてもしっかり減速。
この状態でさらにコースを進み左右に曲がったコースを「アクセルだけで走ってみて下さい」・・・ナルホド、これならブレーキペダルに足を乗せずにアクセルペダルだけで走らせる事が出来ますね。
アテンダントの方曰く「ゴーカート感覚で運転出来るでしょ?」・・・そうか、これがEV独特のドライブフィールになるワケですか。
そうそう、肝心の乗り心地ですが、試乗コースが住宅建設予定地の通路を使う段差もないスムーズなコースなので、スムーズすぎてあまりわからず(+_+)。
ただ、走らせてる感覚では若干硬いか?。
装着していたタイヤは165/65R15。
タイヤ自体は特別硬いという感覚はナシ。ただ、「e-up!」はかなり静かなのでステアリングを切ったときにタイヤのパターンノイズが結構室内に入って来ちゃいます。
直進時は静かなのでコーナー曲がるときの騒がしさはちょっと残念かも。これはタイヤを替えると違ってくるかも知れません。
今回は夫婦共々ドライブしてみたので、お互いがリアシートチェッカーしています。
妻のリアシートの印象・・・硬い、振動がもろに来る、狭い、との事。
硬さや振動については、足回りのセッティングよりも装着されているシートが硬めなのが強く影響しているものと思われます。座面やシートバックもフラットですし、以前試乗したゴルフⅥ(Variant)リアシートの「畳感覚」に近いかも。
また、室内の狭さは上の写真見てもわかりますが、さらに前席下にはバッテリーが配置されています。
これで足先のスペースも若干削がれていますので、この点も狭さを感じる要因かも。
私のリアシートの印象としては、まずボディのガッチリ感がスゴイなと。
リアドアを閉めるといかにもガッチリした閉まり具合。この辺はやはりVWだなぁと思いました。
だた窓を見ると・・・。
下がらないんですよね、これが。2ドア車のリアウィンドウの様な開き方です。
クルマの内側でも鉄板がたくさん見えますし、内張りはプラスチックそのもの。
ベースの「up!」と変わらないローコスト仕様。これで価格が伴うのであれば・・・(価格については後述します)。
運転手のインプレッションに戻りましょう。
まず1周目は回生最大の「B」で運転し、続いて2周目に突入。
「次は一番回生が少ない(ほぼ無し)「D」ポジションに戻して、先ほどのパイロンの位置でアクセルから足を離してみて下さい」
・・・すると、アクセル戻しても減速せず「すーーっ」と走っていきます。これでは止まらないのでブレーキを踏んで減速です。これがいわゆる「コースティング」ってヤツですね。
EVは「コースティング」と「回生ブレーキ」を上手く使うことでいわゆる『電費』を抑えることが出来るんです。その辺VWは良くわかってるなぁと思いました。
2周目の残りはシフトレバーを左右に動かして、回生ブレーキの効きを調整しながら走ってみます。これ、まさにEVを運転してるって感じでなかなか面白い!。
でもこの操作の点で上を行ってるのはアウトランダーPHEV。こちらはこの操作をステアリングに付いたパドルで行うことが出来ます。もし「e-up!」が回生制御をパドルで操作できたらもっと楽しいんだけどなぁ。
周回中の直線で試しにアクセルを強めに踏んで加速してみると・・・おぉぉ、さすがEV加速がイイね!!。この静かで力強い加速感はEVならではですよね。このアクセルの付きの良さは運転しやすさにも繋がります。
この感覚は妻も「イイねぇ!!」と感動しておりました(^。^)。
そうそう、運転中ちょっとガッカリだったのはフットレストが付いてないこと。
ガッチリしたペダルが付いているのですが、左足を置くスペースにはフットレストが付いてません。これ、後付ってあるのかなぁ??。
そうそう、いつもの試乗ならクルコンチェックやってるところ。「e-up!」には標準装備なのですが、残念ながら狭い特設コースを2周だけではクルコンを使う場面はありませんでした(*_*)。
と言う事でくるっと2周して試乗終了。降りた後にトランクチェック。
アンダートレイがあるのでそれなりに入りますが、元々小さなクルマなのでトランクのスペースは狭いですね。
そしてお待ちかねの脳波診断結果です(^。^)。
まずワタクシですが・・・。
グラフは3方向とも半分を切る値。つまり感動が少なかった?。
右真ん中枠には「電気自動車を違和感なく受け入れられた・・・」と書いてありますが、もしや試乗慣れ感が出てしまいましたかね!?。
続いて妻の診断結果・・・。
なんと「emotion」が100点満点です!!。
これ見ると、自分よりはるかに「e-up!」を楽しんだって事でしょうね~。逆に自分は冷静すぎたか??。
ちなみに妻が試乗中にアテンダントの方が言ってましたが、このスコアが最高点だった人には豪華プレゼントが贈られるそうな!?。
なんだ~早く言ってよ~(*_*)。
もしこれを読んだ方はスコアオール100点を目指して試乗してみて下さい(笑)。
そしてそれぞれにお勧めのコーヒーが出てきました。
「S」はチョコレート風味のもので、「V」は深煎りでした。
と言う事で「e-up!」ですが、ベース車両がVWベーシックカーの「up!」なだけに色んな点でチープ感が漂いますが、クルマのベース自体はしっかり出来ているのを、さらにEV化でグレードアップしてる感じですね。
ただ問題は価格でして・・・。
え~っと・・・この価格は見間違えですかね??。
うーーん、いくらVWのEVの出来が良くても「up!」ベースのクルマがここまで高くなると・・・ちょっと厳しいかなぁ。
せめて200万円台であればもう少し違う様に見えると思いますが。
「e-up!」の受注開始が2015年2月1日となっていますけど、日本国内で一体どれだけ売れるのか?。その結果が気になるところです。
e-up! ウェブリンク
◎up! の電気自動車バージョン・e-up! に試乗した
◎【VW e-up! 試乗動画】5ナンバーサイズにEVが登場
2014年試乗履歴まとめ 2014年「試乗しました」リンク集まとめ | |
2013年試乗履歴まとめ しのぴん「試乗しました」勝手に(?)人気アワード2013 |
とても詳しいリポートありがとうございます。
見た目のチープさと価格のアンバランス差がすごいですね。(^^;)
でもこういう方向に行くんだろうなぁとは思いますが。
by lequiche (2015-01-19 00:05)
lequicheさん、ご訪問&nice&コメントありがとうございます。
最近だと新型アルトがチープな代わりに軽量化で他車を凌駕して燃費向上させてますので、おっしゃる通りこういう方向に行くのでしょうね。
しかしスゴい価格です(^_^;)。
by しのぴん (2015-01-19 07:40)
もう試乗ですか。
うらやましいナー。
私が住んでいるところにはたぶん回ってこないんだろうな。
e-upに360万出すかな。出さないだろうな。
補助金が出ますがそれでも高そう。
by 楽しく生きよう (2015-01-19 17:37)
楽生さん、ご訪問&nice&コメントありがとうございます。
e-up!の試乗車をどの程度配備するのかわかりませんが、楽生さんごひいきのディーラーに来るかもしれませんよ!
ただ価格は…やっぱり高く感じますよねぇ
by しのぴん (2015-01-19 18:20)